嫌いな季節だけど。
大嫌いな季節が続いている。
『冬』という季節は、嫌な思い出がいっぱいだ。
寒いのも嫌い。
布団から出たくなくなりやる気が出ない。
暖かい季節は、やる気が満ちて、毎日が楽しくてたまらないのに。
『冬』という季節は、毎日が憂鬱に感じてしまう。
それでも精一杯生きている。
よく晴れた冬の暖かい日。
『春』を待ちわびているのは、私だけではないと気づいた。
もうすぐ河津桜も咲くだろう。
まだ来ぬ春に思いを寄せながら、一足早い花見を満喫した。
冬の厳しい寒さがあるから、四季が美しいと思うものなのかもしれない。
『冬』は嫌いだけど、味わえない景色を探しに行くのも楽しいかもしれない。
なんとなく、今日ふとそんなことを思った。
今年は笑月(しょうがつ)
1月1日は年の初め、月の初め、日の初め、春の初め・・・というけれど。
朝起きて、顔を洗い、歯を磨き、朝食のコーヒーを飲み、仕事に行く支度をする。
介護士に『年末年始は休み!!』という法則はなく、シフトに従って生きている。
(これは、自分の選んだ道だから後悔はなし)
通年がこんな感じ。
だから『今日が元日、新しい年の始まりだ!』といわれても実感がない。
高校を卒業して以来、お正月を満喫できていないのかもしれない。
それでも出勤して、仲間たちに『今年も宜しくお願いします』と挨拶をすると『今日は正月なんだなぁ』と、なんとなく実感する。
ずーっとずーっとそんな感じに、年の初めを生きてきた。
いつも気がつくと年を取っていて、1年なんてあっという間に終わってしまう。
だから12月になると焦り出す。『今年もなにもできずに終わってしまう――』
そして、1月になって『今年こそはなにかをするぞ!』と思っても、何もできずに正月になってしまう。
私なりに日々楽しく生きているつもり。だけど年を重ねると焦りや不安が増えていく。
学生の頃はそんなことはなかったのに。
そんな繰り返すだけの毎日と決別するために、今年は今まで選択してこなかった生き方をしようと思う。
もっと周りの仲間たちと交流を深めようと思う。
不要だと思うものは断捨離しようと思う。
他人にも自分にも優しく生きようと思う。
今日が仕事初めであったけど、仲間たちとたくさん笑えて良い元旦となった。
朝見た富士山がとても綺麗で、笑顔に満ちた楽しい1年になるように努力しようと誓った。
大好きな季節。
春の息吹を感じたくて、思うがままに車を走らせる。
段々と温かくなり、着々と私の大好きな季節へと繋がって行く。
去年もそうであったが、今年という季節もただ切ないだけで終わってしまう気がする。
人と人との繋がりが軽薄になってしまった時期に突入してだいぶ経つけれど、まだこの生活に慣れそうにない。
一緒にいたい人と過ごしたいし、好きな場所にも行きたい。
それでも『自己責任』は付き物で、猛威を振るっている❝アレ❞にも細心の注意は払っているつもり。
大好きな花が満開を迎え、行かずにはいられなかった。
本家本元には行けなかったけれど、最高の河津桜が堪能できた。
いつかまた賑わいが戻り、お祭りができる日を待ち望む。
今年の風物詩。
私の職場でも、豪華なお弁当が配布された。
通常なら、11月・12月は忘年会が行われる予定であった。
といっても私は、一度も参加したことがない。というのも、プライベートの時間まで職場の人たちと行動したくない・・・というのが理由・・・というちょいとひねくれ者なのかもしれない。
楽しい飲み会は、好きな人たち同士でしたい派なのである。
今年は、コロナウイルスの影響で忘年会は中止。その代わりに、日々の勤労感謝を込めて、無償でお弁当が配布された。
それは、有難く頂く。
無料配布されるお弁当なんて、安物で美味しくはないんだろうな・・・と完全に馬鹿にしていた。
ところが開けてびっくり。
二重箱の中には、おかずがぎっしり。味付けもしっかりしていて、とても美味しいお弁当だった。
人との距離間が出来て、日常が変わってしまっているけど、こういう❝忘年会❞もありだと、私は思った。
笑顔が溢れる。
私の勤めている病院では、月に1回レクレーションというものを行う。
普段できないカラオケをしたり、ボーリングをしたり、患者様が楽しめる企画を実施している。
12月は私が担当することになった。
患者様も職員が楽しめるレクレーションでないと意味がないと思っている。
いろいろ考えて、調理レクをすることにした。
楽しいレク中に、事故などあってはならない。まして窒息なんて起きたら、もう2度と調理レクが出来なくなってしまう。
安全に食べられるものを作ることにした。
ややひたひたにしたフレンチトースト。
これなら柔らかく、飲み込みも難なくできるはず。
いざ家で試作。
調理レクを決行する場合、私は必ず試作する。ぶっつけ本番はリスクが高すぎるから。口に入る物は特に慎重になる。
これに生クリームを添えて、ちょいと豪華な感じに仕上げようと思う。
そして、レクレーション当日。
生クリームも泡立て器で作ることにし、患者様にも一緒に混ぜてもらう。
だがしかし、なかなか固まらない生クリームに時間をとられてしまい、予想以上に時間が掛かってしまった・・・。
というハプニングはあったものの、「美味しい」と喜んでもらえて、やった甲斐があったと私も笑顔になった。
レクレーションが苦手で嫌いという職員もいるけれど、患者様と職員が一体となれる絶好の時間になるから、この時間は大切な一瞬になると私は思う。
認知症の患者様がほとんどだから、一瞬一瞬が勝負なのだ。
ほんの僅かな時間でも、笑顔になれる時間が貴重だと思うから、私はレクレーションというものを大切にしている。